ドイツの中堅自動車部品メーカーSHW（アーレン）は16日の決算発表で、アジアと米国で買収先を模索していることを明らかにした。欧州域外の事業を本格化することが狙い。すでに新株を発行して買収資金2,460万ユーロを調達した。同社の市場は現在、欧州にほぼ限られている。経営陣は売り上げに占める北米とアジアの割合を2010年代末までに計30％へと引き上げる考えだ。
ポンプ製造の分野で提携先を模索していることも明らかにした。米国の自動車メーカーから約1億6,00万ユーロの大型受注を獲得したためで、2018年から23年にかけて生産する計画という。
14年12月期の営業利益（EBIT）は1,658万ユーロで、前期を19.6％下回った。顧客メーカーの1社が発注規模を突然5倍に引き上げたことを受けて生産シフト数を大幅に増やしたほか、臨時の輸送も急増してコストが膨張。最終利益も20.3％減の1,068万ユーロに落ち込んだ。同社は現在、損失補てんを求めてこのメーカーと交渉している。売上高は17.6％増の4億3,004万ユーロと大きく伸びた。
