無線通信インフラを他社から借り受けて音声・データ通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者（MVNO）の独ドリリッシュ（マインタール）は15日、携帯電話サービス契約の仲介などを手がける独ザ・フォーン・ハウス・ドイチュラントを英ディクソンズ・カーフォンから完全買収することで合意したと発表した。ドイツで実店舗網を拡充することが狙い。買収手続きは5月末までに終了する見通しという。
ザ・フォーン・ハウスは移動通信と固定網通信の契約を年100万件以上仲介するほか、携帯電話機やその他の通信機器、付属品を販売。また、各種のサービスを提供している。直近の売上高は3億5,000万ユーロ。実店舗での販売ノウハウを持つことから、ドリリッシュは買収に踏み切った。
買収金額は明らかにしていない。ドリリッシュは議決権ベースで約3％に相当する新株と、ザ・フォーン・ハウスの将来の余剰キャッシュフロー（excess cash flows）をディクソンズ・カーフォンに提供するとしている。ドリリッシュの時価を元に計算すると、新株3％は約6,000万ユーロに相当する。
