小売大手の独グローブス（ザンクト・ヴェンデル）は8日の決算発表で、ロシア事業を今後も拡大していく方針を明らかにした。ルーブル相場の大幅下落を受けてユーロベースの売上高は大幅に目減りしているものの、現地事業そのものは堅調であるため、年平均1店舗を開設するとした従来目標を堅持する。
同社は2015年6月期にロシアにハイパーマーケット2カ所を開設。現地の店舗数を計10カ所に拡大した。近く1店舗を新たにオープンする。欧米の経済制裁への対抗策としてロシアが欧州連合（EU）などの食料品輸入を禁止していることに対しては、現地やトルコなどからの調達に切り替え対応している。
15年6月期の売上高は69億8,000万ユーロで、前期を1.5％上回った。国外事業が好調で、ロシアとチェコのハイパーマーケット売上高は3.1％増の20億9,000万ユーロに拡大。ロシアはユーロベースでは微増の11億3,000万ユーロだったが、現地通貨ベースでは増収率が27.2％に達した。
同社全体の営業利益（EBIT）は2億2,400万ユーロで、前期の1億6,000万ユーロから40％増加した。
