独自動車大手のダイムラーは19日、中国の提携先である北京汽車工業（BAIC）に資本参加する計画について中国当局の認可を得て取引を完了した発表した。BAICの新規発行株式を取得する形でBAICに12％を出資する。BAICは株式公開（IPO）を計画しており、ダイムラーの資本参加により投資家の関心は高まると見込んでいる。ダイムラーは今年2月、BAICに資本参加する計画を発表していた。
\両社は、BAICがダイムラーとの合弁会社である北京ベンツ・オートモーティブ（BBAC）の出資比率を1％引き上げて51％とすることでも合意している。これによりBAICはIPOを前にBBACを連結決算の対象とすることができる。これに対し、ダイムラーはBAICと設立した販売会社の出資比率を51％に引き上げる。
\中国の自動車メーカーに国外の自動車メーカーが資本参加するのはダイムラーが初めてという。取引規模は2月の発表時点では6億4,000万ユーロと報じられていたが、ダイムラーのボド・ユッバー取締役（財務担当）によると、為替相場の変動により6億2,500万ユーロになったという。
\ \■ 相互資本提携の可能性も
\ \メディアではBAICがダイムラーに資本参加する計画もあると報じられている。ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長はメディアの問い合わせに対し、BAICの資本参加を歓迎するが、まだ決定事項ではない、と説明。また、BAICは資本参加に関心を持っているが今はIPOの準備に忙しい、とコメントしている。
\ダイムラーはBAICへの資本参加を通して中国市場における地位をさらに強化する意向。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ダイムラーのメルセデスブランドの乗用車の2012年の中国販売は前年比3.8％増の21万2,091台にとどまっている。独高級車のアウディは約30％増の40万5,838台、BMWは約40％増の32万6,444台を販売、競合2社に大きく水をあけられている。
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