ベルギー化学大手のソルベイは5日、ドイツのフランクフルト拠点をベースに展開する冷媒事業および製薬業界向けの推進剤事業をダイキン工業（大阪府大阪市）に売却する手続きを完了したと発表した。また、特殊化学のグローバルビジネスユニット（GBU）の事業内容を見直したことも明らかにした。今後は、成長市場である自動車およびエレクトロニクス市場の高付加価値分野に注力する方針を示している。
ダイキン工業との取引では、ソルベイがフランクフルトで展開する特殊化学事業のすべてが売却対象となった。同拠点の従業員約75人がダイキンに移籍する。
ソルベイはGBUの特殊化学およびレアアース・システムズ、アロマパフォーマンスGBUのフッ素事業を集約し、特殊化学の新GBUを発足させた。新特殊化学GBUは韓国のソウルに本拠を置く。事業規模は8億5,000万ユーロ、従業員3,100人を擁する。新体制の発足により、ホタル石関連製品や高純度電子化学、自動車用触媒などで競争力をさらに強化する。
