米自動車大手のフォードは14日、欧州で今後3年間に従業員約3,800人を削減すると発表した。これは欧州子会社の従業員約3万4,000人の約11％に相当する。製品ポートフォリオの電動車両へのシフトに伴い、製品開発や管理業務などを見直し、よりスリムで柔軟性のある組織に転換する。製品開発で2,800人を削減し、管理、マーケティング、販売部門などでもさらに1,000人を削減する。
ドイツでは2025年末までに約2,300人（製品開発1,700人、一般管理600人）を削減する。これはドイツのフォード従業員約1万9,000人の約12％に相当する。英国では約1,300人（製品開発1000人、一般管理300人）が影響を受ける。その他の欧州拠点でさらに200人（製品開発100人、一般管理100人）を削減する。
なお、ドイツのケルンとアーヘンの両拠点では、2032年末までは経営上の理由による解雇を実施しないことで労使合意した。
今回の人員削減は、電気自動車への転換と電動車の構造が内燃エンジン車に比べ複雑ではないことが背景にある。なお、欧州では引き続き、約3,400人が車両設計・開発とコネクテッドサービスの開発に従事する。
