欧州投資銀行（EIB）は21日、米自動車大手フォード・モーターの欧州部門に総額6億ユーロを融資すると発表した。低排出エンジンや環境対応車の開発・生産を支援するのが目的で、ルーマニア工場に4億ユーロ、ドイツの研究開発拠点に2億ユーロをそれぞれ割り当てる。
\フォードは2008年にルーマニア政府から南西部クライオバの自動車組み立て工場の資本の72.4％を買収。昨年9月にライトバン「トランジット・コネクト」の生産を開始した。今年は人気のサブコンパクトカー「フィエスタ」をベースにした新型車「B-Max」の生産もスタートする予定だ。クライオバ工場はフル稼働時で従業員7,000人、年産能力はエンジン30万基、完成車30万台となる。なお、クライオバ工場向けの融資については、80％をルーマニア政府が保証する。
\EIBは景気後退が深刻化した2008年12月以降、欧州で事業展開する自動車メーカーに資金支援を実施している。コラツアーネン副総裁によると、09年の自動車産業向けの融資は総額で82億ユーロに達した。
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