自動車の排気系部品や暖房システムを製造する独エーベルスペッヒャーは4日、ロシアの輸入・販売代理店であるOTEM ZAOを買収すると発表した。成長市場のロシアで暖房・空調システムの販売を強化する。2010年1月1日に遡って資本の50％を取得、2013年1月1日付で残りの50％も買収し完全子会社とする。取引成立にはロシアのカルテル当局の認可が必要となる。
\エーベルスペッヒャーの発表によると、ロシアの自動車向け暖房・空調市場は年20～30％の成長が見込まれている。同社は、冬は零下30～40度にも達する厳しい環境の同国では、品質と信頼性の高い暖房システムの需要が高いと予想している。
\OTEMは1995年からロシアでエーベルスペッヒャーの代理店業務を展開。従業員数は109人で、モスクワ本社のほか、国内に子会社3社を持つ。乗用車・トラックに加え、トランスポーターや長距離バス、建機などの特殊車両向けにも製品を販売するほか、アフターマーケット事業も行っている。同社は、60の国内代理店や部品を後付けする200の提携工場を通してロシア全域に乗用車および商用車向けのサービス網を構築している。
\
