独高級スポーツカーメーカーのポルシェが5番目のシリーズを投入する計画の模様だ。オフロード車「カイエン」より小型のオフロード車となる見通しという。6月25日付の独経済紙『ハンデルスブラット（HB）』が消息筋から得た情報として報じた。これに合わせて、ポルシェのミヒャエル・マハト社長に代わり、VWの戦略責任者であるマティアス・ミュラー氏が新社長に就任し、マハト社長はVWの取締役に昇進する方向で内部合意しているという。
\ポルシェは現在、「911」「ボクスター」「カイエン」「パナメーラ」の4シリーズをラインアップに持つ。同社は中期的に生産規模を年15万台（2009年：7万5,238台）に引き上げる方針を打ち出しており、同計画の実現には新シリーズの導入が不可欠とみられている。
\HB紙によると、同戦略にはVWのフェルディナンド・ピエヒ監査役会長の意向が強く働いているもよう。マハト社長は、VWとポルシェの経営統合をめぐる攻防で退任に追い込まれたヴィーデキング前社長の後任として新社長に就任した。同社長の専門知識の高さは高く評価されているものの、指導力に欠けるとして内部では不満が高まっているという。このためマハト社長はVWの生産担当取締役に昇進する見通し。一方、新社長の有力候補とみられるミュラー氏はVW傘下の高級車メーカー、アウディで「A4」や「A5」の新モデル開発で敏腕を振るった実績を持ち、ポルシェの新シリーズ導入を実現に導くには適任とみられている。
\
