欧州ビジネス協会（AEB）がまとめた6月の乗用車・小型商用車の新車販売は前年同月比45％増の17万4,838台と、5月の同31％増を上回り、回復基調が鮮明となっている。市場関係者は、今後2、3年以内に自動車販売が金融危機以前の水準に戻ると予測している。
\経済アナリストのスヴェトラーナ・コワレンコ氏は、自動車需要を押し上げている要因として、◇景気回復により消費者の購買意欲が活発になっていること◇政府による新車買い換え奨励制度◇自動車ローンの金利優遇――などを挙げる。
\政府は3月、自動車産業の発展に向けた10カ年戦略を発表した。外国車に押され不振に陥っている国産車メーカーを世界市場で通用するプレーヤーに成長するよう後押しするのが目的だ。2020年までに自動車産業に5,840億ルーブル（196億米ドル）を投じるほか、需要喚起策の実施、自動車メーカーに対する税金や保険制度での優遇措置、技術革新を推進するための研究開発センターの設立などが盛り込まれている。フリステンコ産業相によると、20 年までに公的・民間を合わせた自動車産業への投資総額は1兆2,000億～1兆8,000億ルーブル（403億～605 億ドル）に達する見通しだ。
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