独高級車メーカーの販売が伸びている。国内市場の回復に加え、成長市場の中国のほか、米国の販売好調が寄与している。需要拡大を受けて各社はクリスマスや年始の休暇を短縮するなど増産に追われている。
\ \■ アウディ、過去最高の販売を更新
\ \フォルクスワーゲン（VW）傘下のアウディは8日、2010年1～11月の累計販売台数が100万3,900台となり、2008年の最高記録（100万3,469台）をすでに更新したと発表した。1～11月の販売実績を国別に見ると、本国ドイツでは前年同期比2.9％減の20万5,207台にとどまったものの、市場全体の落ち込み（25.2％減）と比べると減少は小幅だった。国内では大口顧客からの受注が増えているほか、個人向けでは「A1」の販売が好調という。中国では前年比50％増の20万9,752台を販売し、初めて20万台の大台に乗った。米国市場も23.6％増の9万1,083台に伸び、通期で初めて10万台に達する見通しだ。
\同社では受注増加に対応するため、ドイツのネッカーズルム工場で土曜日に特別シフトを導入した。「A1」を生産するベルギーのブリュッセル工場でも通常より早い時間の特別シフトで増産に対応している。
\ \■ BMW、通期で140万台を超える見通し
\ \BMWグループ（BMW、MINI、ロールスロイス）の1～11月販売は、前年同期比13.5％増の131万9,827台に拡大し、2009年の通期販売（128万6,310台）をすでに上回った。通期では140万台を超えると予想している（イアン・ロバートソン販売・マーケティング担当取締役）。同社は販売好調を受けて、クリスマス休暇を短縮し、祝日以外は工場を稼働させる。
\11月単月の販売は、本国ドイツが前年同月比29.6％増の2万5,156台、米国が25.2％増の2万2,883台、中国は104.3％増の1万7,302台にそれぞれ拡大した。
\ \■ ダイムラー乗用車部門、13カ月連続で2ケタ増
\ \ダイムラーは3日、乗用車部門のメルセデス・ベンツ・カーズの2010年11月の販売が前年同月比14.2％増の11万2,300台となり、13カ月連続で2ケタ増を記録したと発表した。うち、メルセデス・ベンツは18.6％増の10万5,200台と大幅に増加。超小型車ブランドのスマートは26.5％減の7,100台と振るわなかった。
\メルセデス・ベンツ単独の11月の販売実績を地域別に見ると、本国ドイツが21.9％増の2万7,700台、米国も8.4％増の1万8,200台に伸びた。BRICs（ブラジル、ロシア、インド、中国）の販売も好調で、中国（香港も含む）が68.0％増の1万4,600台となったほか、ブラジル（49％増）、インド（84％増）、ロシア（76％）増も大幅な2ケタ増となった。
\1～11月の累計では、全体で前年同期比12.5％増の114万9,500台、メルセデス・ベンツ単独では15.8％増の105万9,600台を販売した。
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