独フォルクスワーゲン（VW）グループでは今後、傘下の高級車メーカー、アウディがグループのSUVモデルを開発する見通しだ。経営統合することで合意している高級スポーツカーメーカー、ポルシェのSUV車「カイエン」もアウディが引き受けることになる。9日付『フィナンシャルタイムズ』紙（ドイツ版、FTD）が報じた。ポルシェ、アウディ、VWの3社とも同報道内容についてコメントを控えている。
\VWのマルティン・ヴィンターコルン社長はポルシェとの経営統合に向けて、フロントエンジン・後輪駆動のスポーツカーおよび高級セダンの開発をポルシェ主導で進める方針を明らかにした。同紙によると、アウディ内部では同方針に対する不満が強く、VWはSUVモデルの開発をアウディに割り当てることでグループ内のバランスをとったのだという。
\アウディは今後、アウディ「Q7」に加え、VW「トゥアレグ」とポルシェの年間販売の3分の1を超える人気モデル「カイエン」の開発も引き受けることになる。FTD紙によると、アウディの小型SUV「Q5」や、ポルシェが先ごろ量産化を決めた小型SUV「Cajun」も将来はアウディが開発を主導することになるという。ただ、Q7は新モデルの開発がほぼ完了しているほか、トゥアレグとカイエンも今春に新モデルが発売されたばかりのため、アウディが開発を主導するSUVモデルの市場投入は当面先になる見通しという。
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