欧州委員会は18日、洪水被害が拡大しているパキスタンに3,000万ユーロの追加緊急援助を実施すると発表した。すでに決めている支援額と合わせると7,000万ユーロに上る。これと併せて、欧州委のゲオルギエヴァ委員（国際協力・人道援助・危機対応担当）が23日にパキスタンの被災地に飛び、現地当局や救援専門家、被災者と会うことを明らかにした。
\EUの資金援助による人道支援はNGOや国連専門機関、国際赤十字・赤新月社連盟が中心となって行い、医薬品や食料・飲料水、避難施設、毛布やプラスチックシートなどを提供するほか、心理面の支援や緊急通信、生活支援も実施する。イスラマバードには欧州委の人道援助局（ECHO）の支援事務所が設置され、専門家が人道支援の展開や欧州委の緊急援助資金の監視を行っている。
\これまで現地で活動する欧州の支援団体からはEUの支援が不十分との批判が出ており、サルコジ仏大統領も欧州委に書簡を送り援助拡大を訴えていた。これに対してゲオルギエヴァ委員は、最初から支援を行ってきたと反論しているが、EUの危機対応方法を改善するため9月に提案を示すことを表明している。
\なお、国連はパキスタンへの緊急支援として4億6,000万ドルの援助を呼びかけているが、18日時点の支援金額はこの目標の54.5％にとどまっている。
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