2010/11/22

環境・通信・その他

補助金をエルトン・ジョン公演に流用、欧州委がイタリアに返還要求

この記事の要約

欧州委員会は19日、地域振興の目的でEUが交付した補助金の一部が英国の歌手エルトン・ジョンのコンサートに流用されたとして、イタリア政府とコンサートが行われたカンパニア州に対し72万ユーロの返還を要求したことを明らかにした […]

欧州委員会は19日、地域振興の目的でEUが交付した補助金の一部が英国の歌手エルトン・ジョンのコンサートに流用されたとして、イタリア政府とコンサートが行われたカンパニア州に対し72万ユーロの返還を要求したことを明らかにした。主催者側はコンサートについて文化事業を通じた地域振興策の一環と主張しているが、欧州委は「1回限りのイベントに補助金を拠出することはできない」と一蹴。次回の交付額から流用分を差し引く方針を示している。

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問題のコンサートは昨年9月にカンパニア州のナポリで行われた。コンサートには約10万人がつめかけ、国営テレビでライブ中継された。

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EUは深刻な貧困問題を抱えるイタリア南部の振興のため、カンパニア州の文化プロジェクトに欧州開発基金から総額225万ユーロを拠出。イタリア北部の自治拡大を主張する北部同盟所属のマリオ・ボルゲツィオ欧州議員の告発を受けて欧州委が調査した結果、このうちの一部がコンサートの運営費に充てられたことが判明した。欧州委のファンリーロップ報道官は「地域振興のための文化事業は長期的なプロジェクトでなければならない」と指摘。「単発のロックコンサート」はこの条件にあてはまらないため、補助金の流用にあたると説明している。

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