スペイン政府は12月30日、2011年の財政赤字が国内総生産（GDP）比8％に達したとの見通しを示した。赤字幅は前年の9.3％を下回るものの、目標としていた6％を大幅に超過する。これを受けて、先ごろ発足したラホイ首相率いる新政権は、前政権が決めていた財政再建策に加えて総額149億ユーロの緊縮策を実施する方針だ。
\財政赤字の推定値は、サンタマリア副首相が閣議後の記者会見で明らかにしたもの。目標より膨らんだのは、医療・教育で独自の予算を運営するを17自治州の赤字が主因という。
\財政不安に直面するスペインは、国債利回りが高水準にあり、ユーロ圏の主要国でイタリアとともに第2のギリシャとなる懸念がくすぶっている。政府は財政赤字を2012年にGDP比4.4％まで削減、13年に同3％まで圧縮することを目指しているが、景気悪化によって目標達成は微妙とみられる。
\サンタマリア副首相によると、追加緊縮策では公費を89億ユーロ削減するほか、60億ユーロの追加増税を実施する。また、公務員の昇給を今年も凍結する。
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