欧州中央銀行（ECB）は8日、単一通貨ユーロの新紙幣を2013年から順次発行すると発表した。ユーロ現金の流通が開始された2002年から10年が経過し、紙幣の偽造防止技術が大きく向上したことから、新たな偽造防止策を講じた新紙幣に切り替える。デザインも刷新する。
\ユーロ紙幣は5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類。2013年5月の新5ユーロ紙幣発行を皮切りに、数年をかけて少額紙幣から順に段階的に切り替える。
\新5ユーロ紙幣は13年1月10日に公開の予定。新紙幣の色は旧札と変わらないがデザインを変える。デザインは明らかにされていないが、ヨーロッパという言葉の語源とされるギリシャ神話に登場する王女「エウロペ」の肖像が透かしの部分にあしらわれるという。また、旧紙幣と区別しやすい工夫も凝らす。
\一方、ECBは同日開いた定例政策理事会で、ユーロ圏17カ国に適用される最重要政策金利を現行の年0.75％に据え置くことを決めた。金利据え置きは4カ月連続。
\ECBは7月に0.25％の利下げを実施し、政策金利は過去最低の0.75％まで下がった。ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、年内にユーロ圏経済が回復する兆しはなく、13年以降も「景気の下振れリスクが残る」と述べ、追加利下げに含みを残した。
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