欧州委員会は25日、建設機械などの非道路移動式機械（NRMM）の排ガス規制案を発表した。NRMMからの大気汚染物質排出が増加していることを受け、排出基準を厳格化するとともに規制の対象範囲を拡大する。
建設機械や農業機械、機関車などのNRMMは現在、EU域内で排出される窒素酸化物（NOx）の約15％、粒子状物質（PM）の5％をそれぞれ占めており、何らかの対策を講じない限りその割合は今後増加していくと予想されている。今回発表された法案は、NOxとPMのほか一酸化炭素（CO）、炭化水素（HC）の排出基準を米国並みに厳しくするとともに、特定のエンジンタイプについて排出粒子数（PN）の規制を導入する。また、これまで規制対象となっていなかったスノーモービルなどのNRMMが新たに対象に加わった。
規制案は欧州議会と閣僚理事会の承認を経て、2017年に施行される見通し。欧州委は、新規制の実施によってNRMMへのクリーンな新型エンジンの導入が促進され、大気汚染物質の大幅な削減につながるとしている。
