ポーランド国営電力Polska Grupa Energetyczna（PGE）は4日、同国初となる原子力発電所建設で、GE日立ニュークリア・エナジーと協力することで合意したと発表した。PGEは3,000メガワット（MW）級の原発を2カ所で建設する計画があり、まずGE日立と実現性を調査する。PGEは昨年11月、フランス電力公社（EDF）とも同様の合意を結んでおり、複数の企業を競争させて有利な契約を引き出す狙いがありそうだ。
\PGEは2020年までに原発1号機を完成させたい考えで、この原子炉にGE日立の改良型沸騰水型原子炉（ABWR）または次世代原子炉といわれる高経済性・単純化沸騰水型原子炉（ESBWR）の採用を検討しているという。GE日立は今年末までに建設スケジュール、コストなどの具体案をPGEに提出する。ただ、PGEは今後も原発建設で新たな協力企業を募るとしており、それぞれの提案を吟味した上で建設企業を指名する方針だ。
\ポーランドは全発電量の約90％を石炭火力発電が占める。電源の多様化とともに、温暖化ガス排出量削減の観点からも、排出量がほぼゼロの原発建設を推進すべきとの声が国内で高まっている。
\PGEは国内500万世帯に電力を供給し、国内電力最大手。発電量の国内シェアは42％。
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