チェコのセメント製造業連盟によると、2010年1-3月期の同国のセメント生産量は、前年同期比28％減の39万434トンと大きく落ち込んだ。国内の販売量は前年同期比32％減の33万4,571トン、輸出量は35％減の4万7,203トンだった。
\セメント大手チェスコモラフスキー・セメントのHrozek社長は、建設需要の低迷、銀行の貸し渋り、投資家の新規プロジェクトへの慎重姿勢といった経済危機によるネガティブな市場環境と、冬季の悪天候によるコンクリート建設作業の遅延をセメント需要激減の主要因として指摘する。「景気回復には非常に時間がかかり、セメント生産と販売の低迷は今年半ばまで、あるいはそれ以降も続く」としている。今後の業界の需要回復には、公共事業や認可手続きの緩和など政策的な支援に加えて、不動産市場の好転が必要だと分析した。
\チェコのセメント市場ではチェスコモラフスキー・セメントのほか、スイス大手のホルシム、仏ラファルジュ、Cement Hraniceが上位を占める。
\
