ロシアから外国への資本流出が加速している。同国中央銀行の発表によると、今年1月から9月までの資本流出は493億米ドルに上り、昨年通年での353米ドルをすでに大きく上回っている。第3四半期の流出額は前期の2倍超の187億米ドルで、9月だけで130億米ドルに上った。
\経済開発省は当初、今年は資本流出を避けられるとの期待を示していたが、8月には400億米ドルに達するとの見方に変わった。金融危機が発生した2008年以降、ロシアから外国への資本流出が止まらず、今年は08年の1,337億米ドルに次ぐ規模になる観測が強まっている。
\クドリン前財務相は6月、原油価格上昇で得た資金を国内で十分投資できないことが資本流出の背景にあると指摘したが、ロシアの金融サービス大手Otkritie Capitalは、むしろ株安や対米ドルでのルーブル下落、またロシア企業が欧州から資金調達することが困難になってきたことが資金流出を加速させていると分析。現状の金融情勢が今後も続けば、第4四半期の資金流出は200～300億米ドルに達すると予測している。
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