ロシア国家統計サービスが2月末発表した2011年の外国直接投資（FDI）は184億米ドルとなり、前年から33％拡大した。貸付および証券投資を合わせたロシアへの総資金流入は1,906億米ドルに達した。
\海外からの資金流入が最も多かったのは金融業で、総額は869億米ドルに上った。製造業や鉱山業への投資も活発だった。ロシアへの投資に最も積極的だったのはキプロスで、EUの中でも税率が低く2国間の租税条約に投資を優遇する条項が設けられているため、ロシア投資の拠点として持ち株会社を置いている欧米企業が少なくない。また、オランダ、ルクセンブルク、ドイツからの資金流入も多かった。
\政府は昨年、国内産業へのFDIを促進する目的で、外国投資家との協調融資を行うロシア直接投資促進基金（RFPI）を設立。10月には初の取り組みとして、中国の政府系ファンドである中国投資有限責任公司（CIC）と共同ファンドを設立することで合意した。政府はFDIが近い将来、600～700億米ドルに拡大することを期待している。
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