チェコの投資会社ロックアウェイキャピタル（プラハ）は、同国第2位のネット通販サイト「Mall.cz」を運営するネットリテール・ホールディングと、価格比較サイト「ヘウレカ」を運営するヘウレカをそれぞれ完全買収することで合意した。買収総額は約2億ユーロ。独禁当局の承認を経て取引が成立する。国営『チェコ通信』が10月26日に伝えた。
買収を通じてロックアウェイは中欧最大規模のオンライン小売事業者に躍り出る。ほかの出資事業と合わせた年間売上高は10億ユーロに達する見通しだ。
ロックアウェイキャピタルはオンライン小売事業拡大に向けて買収を進めてきた。2014年には同国の化粧品通販サイト「Krasa.cz」や「Parfemy.cz」などを運営するヴィヴァンティス・イーショップ・ネットワークを買収。今年初めには家電通販サイト「CZC.cz」の運営会社の株式の一部を取得している。
ロックアウェイキャピタルはチェコ人のダニエル・クレチンスキー氏などが出資する投資グループで、米サンフランシスコとブラジルのサンパウロにも拠点を置く。ベンチャーキャピタルやプライベートエクイティに出資する他、自らも企業を設立するなどインターネット関連分野を中心に事業を拡大している。
