米コンピューター大手のヒューレット・パッカード（HP）が独法人の贈賄容疑に揺れている。ドレスデン検察当局が14日明らかにしたところによると、元幹部と現職幹部による背任、政府関係者への贈賄および脱税の疑いが持たれており、13日には独当局からの要請を受けたロシア検察当局がモスクワのHP拠点などを家宅捜査した。
\不正発覚のきっかけとなったのは、欧州販売子会社ISE（2008年解散）の元社長を含む幹部3人が09年12月に背任の容疑で逮捕されたことだ。架空請求や脱税などによってHPに巨額の損害を与えた疑いがあるとして、逮捕された3人（現在は保釈）を含む10人が取り調べを受けた。メディア報道によると、この捜査の過程で、HP独法人が03年、ロシア検事総長事務局向けコンピューターネットワークシステム（3,500万ユーロ）の受注を獲得するため、政府関係者に800万ユーロの賄賂を支払った疑いが浮上した。
\米HPの広報部は捜査に全面的に協力するとともに、社内でも調査を進める方針を表明した。米国の不正行為防止法（FCPA）では、商取引の実施または継続目的で外国の政府関係者に金銭などを贈ることを禁止しており、米国企業だけでなく、同国の証券取引所に上場している外国企業、米国内に拠点を持つ外国企業、米企業の国外子会社にも適用される。
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