自動車部品大手の独Behr（シュツットガルト）に同業Mahleが資本参加する方向で交渉していることが分かった。Mahleのハインツ・ユンカー社長は19日、「Behrの増資に伴い出資する」と発言。Behrのマルクス・フリック社長も翌20日の決算発表でMahleを「理想的なパートナー」と表現した。
\Behrは経済危機で需要が特に大きく落ち込んだ高級車、商用車、北米市場に重点を置いており、2008年決算で赤字を計上。自己資本比率が26.4％から21.5％に低下したことを受け、戦略投資家の模索を開始した。09年決算では税引き前赤字が前年の7,000万ユーロから2億3,500万ユーロへと膨らんでおり、新たな出資者の確保は緊急の課題となっているもようだ。
\同社株77％を持つ創業者一族は当初、戦略投資家を招き入れた後も過半数資本を保持することを出資交渉の条件としていた。だが、フリック社長は20日、「創業者一族は筆頭株主であり続ける」と述べるにとどめており、Mahleとの交渉は同一族の出資比率が50％を割り込む方向で進められているもようだ。同社長は「出資額が理由で交渉が決裂することはない」と述べ、取引成立に自信を示した。
\Behrの2009年売上高は24億6,800万ユーロで、前年から25.9％減少した。営業損失（EBITベース）は600万ユーロから1億9,100万ユーロへと急拡大している。
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