化学大手の独Evonik（エッセン）は9日、上海に建設した貴金属担持型粉末触媒工場の操業を開始した。同国の顧客に直接製品を供給するとともに、納品期間を大幅に短縮。拡大する現地需要を積極的に取り込んでいく。
\貴金属担持型粉末触媒はビタミンや医薬品原料のほか、自動車座席用フォーム・冷蔵庫断熱材用ポリウレタンの原料生産に用いられる。同社はこれまで独ハーナウ、筑波、ブラジル・アメリカーナ、米カルバートシティの4カ所で生産してきた。上海は医薬品・ファインケミカルメーカーがひしめく江蘇、浙江省に近く、これが工場設置の決定的な要因となった。Evonikは貴金属大手の独Heraeusの協力を受け、顧客に対し貴金属リサイクル分野のサービスも提供していく。
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