欧州航空機・軍需大手のEADS（蘭スキポール）がインターネットセキュリティ専門の子会社を立ち上げる。サイバー攻撃が世界的に急増していることを受けた措置で、自社のセキュリティ能力を強化するとともに、ノウハウを構築して政府機関などに売り込む狙いのようだ。セキュリティ部門Cassidianのシュテファン・ツォラー社長が経済紙『ファイナンシャル・タイムズ（ドイツ版、FTD）』紙に対し明らかにした。
\航空・軍需産業では産業設備の制御システムを対象としたウィルス「Stuxnet」が出現した2010年以降、サイバー防衛の緊急性が高まっている。米軍需大手のLockeed Martinが今年5月に執拗なサイバー攻撃を受けたことは記憶に新しい。
\米国や中国の企業はサイバー防衛事業の強化に向け、欧州で中小のITセキュリティ会社を買収している。ツォラー社長は「わが社も後れを取ってはならない」と述べ、買収をフルに活用してネットセキュリティ事業を拡張していく方針を明らかにした。新会社は政府の支援を受けられるとの理由でドイツに設置する可能性が高いという。
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