独ノルトライン・ヴェストファーレン（NRW）州立銀行West LB（デュッセルドルフ）の出資者は24日、同行の分割計画で合意した。West LBは金融危機で公的支援を受けた際に欧州連合（EU）の欧州委員会から事業の大幅整理を義務づけられ、同委への再建計画提出期限が30日に迫っている。欧州委のアルムニア委員（競争政策担当）は今回の合意内容に満足を示しており、計画が承認される公算は高いようだ。
\West LBは金融危機で保有する証券化商品の不良化が進み、経営危機に陥った。このため出資者のNRW州と地元の貯蓄銀行、市町村は支援計画を策定。欧州委は支援を認める条件として、同行を自己勘定取引などリスクの高い事業から撤退させ、決済、中小企業向け融資、貯蓄銀との協業などに事業を絞り込むことを命じていた。
\今回の合意では、West LBから貯蓄銀行向けサービス事業を2012年6月末までに分離し、新銀行Verbundbankとして再スタートすることが取り決められた。同行には貯蓄銀行の全国頂点団体Deutscher Sparkassen und Giroverbandが50％、地元貯蓄銀系の2団体がそれぞれ25％を出資する。資産規模は400億～450億ユーロ、従業員数は約400人を予定している。
\West LBはService-und Portfolio-managementbank（SPM-Bank）と名称を変え、事業を個々に売却。売れ残った事業は同行が2009年末に設立したバッドバンクEAAに移管する。SPM-BankはNRW州の完全子会社となる。
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