製薬・化学大手の独Merck（ダルムシュタット）は3日、米国の同業Threshold Pharmaceuticalsが開発中のがん治療薬「TH-302」の世界開発・販売権を取得することで合意したと発表した。新薬の開発パイプラインを拡充し、将来的に製品の幅を広げていく狙い。
\TH-302は現在、臨床試験が行われており、軟部組織肉腫の分野では最終段階のフェーズ3、すい臓がんの分野でもフェーズ2まで進んでいる。Merckはまず1,900万ユーロを支払い、開発費として年内に2,650万ユーロを追加する。またフェーズ2段階にあるすい臓がん治療薬としての開発が成功すれば、1,500万ユーロを上乗せする。
\開発は基本的にMerck主導で行い、米国での軟部組織肉腫分野の開発についてのみはThresholdが主な責任を負う。Merckは世界開発コストの70％を負担する。
\世界販売はMerckが一手に引き受け、米国市場についてはThresholdが共同販売のオプション権を保持する。売り上げの一定比率はロイヤリティとしてThresholdに支払われる。
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