ドイツの宅配便業界が成長を続けている。インターネット通販市場の拡大が追い風となっており、2011年の国内市場規模は前年比7％増の73億ユーロに達した。ドイツポストの当該部門（Paket Deutschland）の売上高は8.6％増の31億7,900万ユーロ。市場シェアは39.5％で、同社によると国内トップという。11日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。
\ドイツ通販業者連盟（BVH）によると、11年の国内ネット通販売上高は前年比18.5％増の217億ユーロに上り、初めて200億ユーロを突破。通販全体に占める割合は前年の60.4％から63.8％に上昇した。
\ドイツポストは小包宅配事業の強化に向けた投資を積極的に推し進めており、全国2万カ所にポスト支店・小包取次店などのサービス拠点を持つほか、無人小包受け渡しステーション「Packstation」も全国2,500カ所に設置。仕事などで配達時間帯に不在の顧客が快適に小包を受け取れるようにしている。また、宅配サービスにとどまらず、独自のオンラインショッピングポータルサイト「meinpaket.de」を開設し、中小小売業の販売チャネル拡大を支援している。
\競合企業も負けていない。通販大手Ottoの物流子会社Hermesは11年国内売上高を3％増の9億8,630万ユーロに拡大。法人向けも含めた売上規模ではドイツポストに大きく水をあけられているものの、個人向け宅配便市場ではシェアが33％に達し、ドイツポストに匹敵する。国内3位のDPD（アシャッフェンブルブルク）の同年欧州売上高は6.6％増の36億7,000万ユーロだった（国内売上高は非公開）。
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