高級民生家電メーカーの独Loewe（クローナハ）は19日、大株主のシャープとライナー・ヘッカー氏（元監査役会長）が保有する同社株の売却に向けて準備を進めていることを明らかにした。Loeweは経営危機に直面しており、出資者を模索中。両大株主は保有株を新たな出資者に売却する意向だ。
\シャープとヘッカー氏はすでに、保有する39.04％を株式管理の目的で設立した新会社に移管。Loeweから資本を引き上げる態勢を整えた。
\シャープは2004年、薄型テレビの導入に遅れて経営危機に陥ったLoeweの第3者割当増資を引き受けて約10％出資。その後、出資比率を約29％まで引き上げた。
\Loeweは7月末、経営再建に向けて中国同業の海信グループと戦略提携した。調達、生産、開発、販売でシナジー効果を引き出す考え。海信はLoeweに出資する考えはなく、Loeweは新たな出資者の獲得に向けて協議している。出資者がみつからなければ、経営破たんが避けられなくなる。
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