炭素製品大手の独SGL Carbon(ヴィースバーデン)は8日の決算発表で、事業コスト削減プログラムを実施する意向を表明した。事業環境が厳しさを増し業績が悪化していることに対応する狙い。詳細は9月に発表する。
\中核3部門(電極、特殊炭素製品、炭素繊維)に経営資源を集中しながら事業コストを圧縮していく。黒鉛電極についてはマレーシアの新工場が来年フル稼働体制に入り次第、他の工場を1~2カ所閉鎖。特殊炭素製品についても生産拠点を高コスト国から中国、インド、ポーランドなどの新興国に移管していく。また生産のアウトソーシングを検討する。中核事業から外れた風力発電用ブレード子会社Rotecと航空機部品子会社Hitcoは投資家を模索して合弁化する意向だ。
\2013年上半期決算の最終損益は2億4,300万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(2,300万ユーロ)から大幅に悪化した。炭素繊維事業の進展が計画よりも遅れていることを受けて1億5,300万ユーロの評価損を計上したことなどが響いた。営業利益(EBITベース、特別要因を除く)は63.4%減の2,560万ユーロ。売上高は買収の効果で2.3%増の8億2,820万ユーロに拡大した。
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