製薬・化学大手の独Merck（ダルムシュタット）は6日の決算発表で、2014年以降に大型買収を行う考えを明らかにした。同社は2010年に米Milliporeを72億ドルで買収してからは大型買収を控えてきたが、債務の圧縮が進んだため再びM&Aを通した事業の拡大に乗り出す。
\同社は上半期に債務を6億ユーロ削減、13億ユーロまで引き下げた。格付け機関からは初めて「A」の評価を受けており、財務は健全化している。
\13年4-6月期（第2四半期）決算の最終損益は前年同期の赤字（6,320万ユーロ）から3億1,600万ユーロの黒字へと転換した。組織スリム化のほか、07年に買収したバイオ企業Seranoの本社ビル（スイス・ジュネーブ）の売却で推定2億5,000万ユーロの収入があったことが大きい。営業利益（EBITDAベース）は10.7％増の8億2,640万ユーロ。売上高はユーロ高が響いて横ばいの27億4,390万ユーロにとどまったものの、為替の影響を除いたベースでは3.3％増加した。
\下半期は液晶事業の成長が鈍化すると予想している。円安を受けて同社は日本での販売価格を引き上げる意向だ。
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