流通大手の独Metro（デュッセルドルフ）は17日の決算発表で、年末商戦に期待感を示した。7-9月期の国内売上が増加したためで、オーラフ・コッホ社長は「目前に迫ったクリスマス商戦に力強くかつ大きな自信を持って突入する」と明言した。クリスマス商戦期は11月と12月の2カ月で、独小売店売上の2割を占める。
\1-9月通期決算（決算日を今期から従来の12月末から9月末に変更したため変則決算）の売上高は463億ユーロ（暫定値）で、前年同期を2.2％下回った。南欧市場の低迷のほか、郊外型大型チェーンRealの東欧事業売却などが響いた。営業利益（EBIT、特別項目を除く）で前年同期実績の7億600万ユーロをやや上回るとした見通しについては達成できたとの見方を示した。
\Realの売上高は8.3％減の73億ユーロに後退した。このほか、業者向け販売チェーンのMetro Cash & Carry（2.0％減の226億ユーロ）、デパートKaufhof（0.5％減の21億ユーロ）も減収となっており、増収を確保したのは家電量販事業Media-Saturn（0.6％増の144億ユーロ）だけだった。Media-Saturnでは実店舗とネット販売を組み合わせたマルチ・チャンネル戦略が奏功したようだ。
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