自動車大手の米General Motors（GM）と仏PSA Peugeot Citroenは12日、小型乗用車の共同開発計画を中止すると発表した。PSAは財務の安定に向けて現在、中国メーカー東風汽車から出資を受ける方向で交渉しており、東風汽車への技術流出などを嫌ったGMがPSAとの協力関係に消極的になったもようだ。GMは保有する全PSA株を放出する。
\GMとPSAは昨年2月に包括提携した。製品開発、調達、物流分野で協働し、規模の効果で5年後に両社合わせて20億ドルのシナジー効果を実現するというもので、同年10月には（1）クロスオーバーSUV、（2）多目的小型車、（3）小型車、（4）中型車――の4分野でプラットフォームを共同開発することを取り決めた。両社が提携を打ち切るのは（3）で、小型車用ガソリンエンジンの共同開発も行わない。
\提携縮小を受けて、両社は5年後のシナジー効果見通しを12億ドルに下方修正した。
\GMとPSAはその一方で、◇PSAのプラットフォームをベースとしたミニバンをGM傘下のOpelの西サラゴーサ工場で共同生産する計画は継続する◇Opelのミニバン「Zafira」の後継モデルをPSAの仏ソショー工場で生産する――ことを明らかにした。
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