米General Motors（GM）の独子会社Opel（リュッセルスハイム）がGMのオーストラリア子会社Holden向けに乗用車を生産する。カールトーマス・ノイマン社長が『ハンデルスブラット』紙に明らかにしたもので、来年から供給を開始する。Opelは豪市場から昨年8月に撤退したばかりだが、Holdenへの供給により実質的に再参入する格好だ。
Opelは欧州市場の縮小を受けて欧州域外の市場開拓に着手。2012年9月にオーストラリア参入を果たした。だが、販売台数は同年が541台で、13年上半期も目標（2,000台）の半分以下にとどまったため、撤退を決めた。
GMはグループ企業の世界生産網を緊密化する方針を打ち出しており、Opelはその戦略に従ってHolden車を生産。HoldenはOpelのコンパクト車「Astra」、コンパクトカブリオレ「Cascada」、中型車「Insignia」を自社ブランド車として販売する。背景にはコスト高を理由にGMがHolden車の豪生産を17年で打ち切ることがある。
