高級時計・宝飾品大手のRichemont（ベルヴュー）が15日発表した2014年3月期決算の売上高は106億4,900万ユーロで、前期を5％上回った。ユーロ高の影響で売り上げが目減りしており、為替の影響を除いた現地通貨ベースでは増収率が10％に上った。
地域別の売上高をみると、日本は円安の影響で1％減の8億9,200万ユーロに落ち込んだものの、円ベースでは23％増と大幅に伸びた。4月の消費税引き上げを前に駆け込み需要が殺到したことが大きい。アメリカ大陸の売上高は9％増の16億300万ユーロ（現地通貨ベースの増収率は14％）、欧州は9％増の39億1,900万ユーロ（同11％）。欧州売上は中国などからの観光客が押し上げている。アジア・太平洋の売上高は2％増の42億3,500万ユーロ（6％）だった。
営業利益は前期比横ばいの24億1,900万ユーロにとどまった。筆記具ブランド「Montblanc」のリストラ費用や服飾ブランド「Alfred Dunhill」「Chloe」「Lancel」の不振が響いた。最終利益は為替予約の効果で3％増の20億6,700万ユーロに拡大した。
