食品大手ネスレのプレミアムポーションコーヒーシステム「ネスプレッソ」に新たな競合が登場する。独コーヒー製造・販売大手ダルマイヤーはネスプレッソ対応のカプセル商品「Capsa」を8月に発売。価格は4個入りの試供品タイプが99セント、追って発売される10個入りパックが3ユーロで、本家より30％ほど安い。ネスレの牙城を切り崩す狙いだ。
Capsaはエスプレッソタイプ2種類、通常の2倍程の量の水で抽出したエスプレッソであるルンゴタイプ4種類が用意されている。キャッチコピーは「ネスプレッソマシン用チューニング」。ネスプレッソは競合製の非純正カプセルを利用するとカプセルがつぶれるよう設計されているが、Capsaではこの問題をクリアしているという。
ネスレはダルマイヤーに1985年から資本参加している（当初は50％で、03年に25％に引き下げた）。バイエルン州の地方コーヒー製造・販売事業者に過ぎなかったダルマイヤーが国内有数の大手に成長できたのはネスレの販売網を活用できたことが大きく、ネスレにとっては「飼い犬に手を噛まれた」格好だ。
