欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン（VW、ヴォルフスブルク）が15日発表した4月のグループ販売台数は85万3,200台で、前年同月を1.3％下回った。主力ブランドVW乗用車の不振が響いた格好で、1～4月も前年同期比1.0％増の334万台と小幅な伸びにとどまった。
VW乗用車の4月の販売台数は前年同月比4.8％減の49万6,100台となり、これまでに引き続き落ち込んだ。ロシア、南米、米国販売の不振が響いた格好で、1～4月も前年同期比2.2％減の198万台に縮小した。
VW乗用車の1～4月の販売台数を地域別でみると、西欧（ドイツを除く）は6.6％増の31万8,100台に拡大。ドイツ本国も7.6％増の19万8,100台と好調だった。中東欧はロシアが47.0％減の2万4,300台となったことが響き、22.8％減の6万5,900台に落ち込んだ。
アジアは2.2％減の97万2,000台で、主力の中国（香港を含む）は2.4％減の89万9,400台だった。
北米は0.4％増の18万5,100台に拡大したものの、主力の米国は7.5％減の10万9,200台に落ち込んだ。南米は19.4％減の16万7,400台で、最大市場のブラジルは23.8％減の12万6,100台だった。
VW乗用車以外の販売はおおむね好調で、アウディの1～4月の実績は前年同期比5.2％増の59万1,100台に拡大。ポルシェは32.0％増の7万2,600台と急拡大した。シュコダ（6.1％増の35万7,200台）、セアト（8.6％増の13万8,400台）、VWブランド商用車（4.9％増の14万7,500台）も伸びを確保した。大型トラック・バスのMAN（17.3％減の3万300台）、スカニア（2.3％減の2万4,100台）は振るわなかった。
