独卸売・貿易業者連盟（BGA）は27日、ドイツの2015年の輸出予測を引き上げた。ユーロ安を背景に輸出が順調に推移しているためで、前年比の伸び率を従来見通しの4.5％から最大6％へと上方修正。金額ベースでは過去最高の1兆1,910億ユーロになるとしている。輸入高についても4％増の9,740億ユーロに拡大し、過去最高を更新するとの見通しを示した。来年も輸出と輸入がともに拡大するとみている。
懸念材料としては中国経済の減速、対ロシア制裁の長期化のほか、中東情勢の不安定化を挙げた。石油価格の下落も同地の需要減につながるマイナス要因とみている。
フォルクスワーゲン（VW）のディーゼル車排ガス不正問題については、ドイツ製品の高い評価に長期の悪影響をもたらさないとの見方を示した。ドイツ経済のすそ野は広く、多数の中小企業が底支えしているためだ。ただ、ドイツ企業と国外企業の商談では最近、この問題が話題に出ると指摘。事実関係を全面的に解明しドイツの産業立地のイメージが損なわれないようにすることが大切だとの立場を示した。
