半導体大手の独インフィニオン（ミュンヘン）が11月26日発表した2015年7-9月期（第4四半期）決算の売上高は前年同期比36％増の15億9,800万ユーロと大幅に拡大した。米同業インターナショナル・レクティファイアー（IR）を年初に買収した効果が大きく、営業利益も52％増の2億8,600万ユーロに拡大。売上高営業利益率は前年同期の16.0％から17.9％に上昇した。純利益は80％増の3億2,500万ユーロだった。
IRは電力の制御を行うパワー半導体の有力メーカー。インフィニオンに比べて利益率が低いことから、インフィニオンは買収により利益率が当面、低下すると予想していたが、事業の統合が予想を上回るスピードで進展。ラインハルト・プロス社長は「計画を1年以上早く実行できた」と明言した。
15年9月通期の売上高は57億9,500万ユーロで、前期を34％上回った。営業利益は45％増の8億9,700万ユーロ、純利益は18％増の6億3,200万ユーロだった。
16年9月期は売上高で約13％の増加を見込む。民生製品やIT機器向けのパワー半導体事業が全体をけん引。自動車向けやチップカード向け事業は増収率が全体を下回る見通し。売上高営業利益率は16％を予想する。
