スウェーデンのボルボ・カー・コーポレーションは15日、同社のミドルクラスセダン「S60」が米国高速道路安全保険協会（IIHS）の新しいスモール・オフセット前面衝突試験で最高評価を獲得したと発表した。
\この試験は 成人男性を模した「ハイブリッド企」というダミー人形にシートベルトを装着させて運転席に搭載した車両を、時速40マイル（時速約64キロ）でフロント部分の運転席側25％が当たるようオフセットさせて固定バリアに衝突させるというもので、車両が別の車両や木、電柱などと衝突した状況を想定している。今回実施されたテストで、「S60」はホンダの「アキュラTL」と並び最高評価を得た。
\ボルボのシニアセーフティーアドバイザーであるブロベリ氏は試験結果に満足していると述べたうえで、「我々の目的は、実際の交通現場で起こるほぼ全ての衝突事故において乗員を守るのに役立つ車を作ることだ。今回の試験でフロントの一部分のみが衝突に巻き込まれた場合でも、意図した通りに安全システムが機能することが証明された」と語った。
\ \■ メルセデス「Cクラス」は低評価
\ \一方、メルセデス・ベンツの「Cクラス」が同試験で低い評価を受けたことについて、同社の広報担当者はロイター通信に対し、「当社の統計データからすると、サイドミラーの幅だけで衝突するテストは実際の事故発生状況にそぐわず重要ではない」として、当該衝突試験の実施に疑問を呈している。同試験では、アウディ「A4」なども低い評価を受けた。
\IIHSのエイドリアン・ランド会長は、「ほぼすべての新車が前面衝突テストで良い結果を残しているものの、（前面衝突事故で）依然として年1万人以上の死者が出ている」と説明し、前面衝突事故で重傷者が出る事故の25％は新たに採用した衝突テストの状況下で起きている、と強調している。
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