独自動車大手のダイムラーは9日、中国のバッテリー・自動車メーカー、比亜迪汽車（BYD）と共同開発した電気自動車（EV）「DENZA（騰勢）」の生産を開始したと発表した。BYDと設立した合弁会社、深センBYDダイムラー・ニュー・テクノロジー（BDNT）で生産している。
DENZAは中国市場向けに開発したEVで、独自の販売網を通して9月末から販売を開始する。価格は36万9,000元（約4万5,700ユーロ）から。ただし、中国政府の購入補助金12万元（約1万4,900ユーロ）を利用できるほか、付加価値税（10％）が免税される。また、上海などの大都市では交通渋滞などを理由に新車登録を制限しているが、DENZAはこの規制の対象とならず、無料でナンバープレートを取得できるという。
DENZAはリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、航続距離は最大300キロメートル。最高速度は時速150キロメートル。BDNTでは、ダイムラーの生産技術を導入したほか、生産に携わる従業員に特別な訓練を実施するなど、高い品質の確保に注力している。
