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2014/9/12

企業情報 - 自動車メーカー

仏ルノーとボロレ、EVの開発・生産・カーシェアリングなどで協力

この記事の要約

仏自動車大手のルノーは9日、仏複合企業ボロレ・ブループと電気自動車(EV)の普及促進に向け、EVの開発・生産やカーシェアリングサービスなどで協力すると発表した。両社は2013年9月、これらの分野における協力可能性を模索す […]

仏自動車大手のルノーは9日、仏複合企業ボロレ・ブループと電気自動車(EV)の普及促進に向け、EVの開発・生産やカーシェアリングサービスなどで協力すると発表した。両社は2013年9月、これらの分野における協力可能性を模索するための趣意書に署名していた。ルノーはEVの設計・開発・生産のノウハウを持つ強みがある一方、ボロレ・グループは充電器やEVを使用したカーシェアリング事業で豊富な経験を持つ。

両社は今回、◇フランス北西部のディエップにあるルノー工場で2015年下半期からボロレ・グループ向けのEV「ブルーカー」を生産する◇フランスおよび欧州でEVを使用したカーシェアリング事業を展開する合弁会社を設立する◇出力20kWhのリチウムメタルポリマー(LMP)電池を搭載した都市用EVの設計・開発・生産のフィジビリティー調査をボロレの委託を受けてルノーが実施する―――の3点で合意した。

■ ボロレ、ルノー工場の活用によりEV生産のコスト削減

ボロレ・グループはこれまでイタリアで「ブルーカー」を生産してきたが、同モデルの生産を段階的にルノーに移管していく方針。ディエップ工場では小規模生産を得意としており、現在、ルノーの「クリオ4 R.S.」を生産している。2016年には高級スポーツカーであるアルピーヌブランドのモデルの生産開始も予定している。ボレロにとってはルノーの生産技術の活用により、「ブルーカー」の生産コストを大幅に抑えることができる利点がある。

■ カーシェアリング事業の合弁設立

EVを使用したカーシェアリング事業を欧州およびフランスで展開する合弁会社の出資比率はルノー・グループが30%、ボロレが70%となる。また、「ブルーカー」を使用してリヨンとボルドーですでに実施しているカーシェアリングサービスに2014年下半期からルノーのEV「トゥイジー」も投入する。将来的には両サービスに使用するEVの30%をルノーブランドとする計画。

■ 3シートの小型EVの可能性を模索

ボロレ・グループは4シートの「ブルーカー」より小型の3シートEVをルノー・グループの国内工場で設計・開発・生産するフィジビリティー調査をルノー・グループに依頼した。小型EVはカーシェアリング事業の拡大に活用するほか、個人や法人、自治体への販売も視野に入れている。

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