独自動車部品大手のボッシュは21日、蘭ナビゲーション機器・サービス大手のトムトムと自動運転車用の高精度地図データの作製で協力すると発表した。トムトムは2015年末までにドイツの全ての高速道路および高速道路に類似した道路の高精度地図を作製する計画。その後、欧州や北米にも地域を広げていく。ボッシュはすでにトムトムが作製した高精度地図データをドイツの高速道路A81号線と米国の州間高速道路I280で活用して自動運転車の試験走行を行っている。
今回の提携では、ボッシュがシステム開発に関する技術をベースに自動運転車用の地図に必要な精度や仕様を定義し、トムトムが地図を作製する。
自動運転車用地図は、ナビゲーション機器用の地図と比べて精度が高く、メートル単位ではなくデシメートル（10分の1メートル、1 dm = 10 cm）単位で認識できる。また、出発地点から目的地までのルートを計算するだけでなく、車両の位置や、周辺にある障害物との位置関係、車線に関する情報や交通標識、速度制限など、複数の階層に分かれた情報で構成されている。これらの情報を総合的に分析して、例えば車線変更などの自動運転操作を行う仕組みになっている。さらに、ボッシュとトムトムは、交通事故や渋滞、道路工事などの最新情報を地図情報に反映させる技術でも協力する。
