スイスの自動車部品・機械大手ジョージ・フィッシャーの自動車部門であるGFオートモーティブは16日、カナダの自動車部品大手リナマー・コーポレーションと米国南東部に折半出資の合弁会社を設立したと発表した。2017年半ばから軽金属を鋳造した駆動部品や構造部品を生産する予定。今後5年間で1億米ドルを投資する。両社はこのほか、アジアや欧州でも協力するほか、自動車以外の産業分野にも製品を供給していくことで合意した。
リナマーによると、合弁会社GFリナマーは、高圧鋳造法で製造した軽金属部品を北米自由貿易協定(NAFTA)地域に供給する。GFオートモーティブによると、欧州自動車メーカーへの供給が決まっている。
GFオートモーティブは、欧州と中国で主に事業を展開している。今回の提携により、アメリカで事業を拡大することができる。また、リナマーにとっては、得意とする駆動系部品に加え、構造部品にまで事業を広げることができる。
リナマーの2014年の売上高は31億スイスフラン(42億カナダドル)。従業員数は約1万9,500人。自動車向けの金属製駆動部品の精密機械加工で高い技術力を持つ。
GFオートモーティブの2014年の売上高は14億スイスフラン。従業員数は4,898人。年60万トンの金属部品を生産している。