独自動車大手のダイムラーが18日発表した2009年通期決算（速報値）の最終損失は26億4,400万ユーロとなり、前年の黒字（14億1,400万ユーロ）から赤字に転落した。不況によりトラックを含む全部門で販売が低迷し、収益が悪化した。売上高は前年比約20％減の789億ユーロ。営業損益（EBIT）は15億1,300万ユーロの赤字となった（前年：27億3,000万ユーロの黒字）。同社は業績悪化を受けて通期配当を14年ぶりに無配とする。
\2009 年通期の業績を部門別にみると、乗用車部門のメルセデス・ベンツ・カーズ（メルセデス・ベンツ、マイバッハ、スマート）は販売が109万3,900台となり、前年実績（127万3,000台）を大きく下回った。売上高は14％減の413億ユーロ。
\トラック部門ダイムラー・トラックスの販売は25万9,300台となり、前年（47万2,100台）からほぼ半減。売上高も36％減の184億ユーロに後退した。
\メルセデス・ベンツ・バンは販売が16万5,600台（前年：28万7,200ユーロ）、売上高は34％減の62億ユーロだった。
\ダイムラー・バスズも販売が3万2,500台（前年：4万600台）に後退し、売上高は42億ユーロ（同：48億ユーロ）に減少した。
\金融部門のダイムラー・ファイナンシャル・サービシズは、自動車販売の低迷により、新規契約が15％減の251億ユーロに後退。非自動車事業を合わせた契約規模も8％減の583億ユーロと振るわなかった。
\同社は2010年について、販売、売上高ともに前年を上回ると予想する一方、売上高は2008年の実績に及ばない可能性があるとの見通しを示している。
\ \■ ディーター・ツェッチェ社長、契約を3年延長
\ \ダイムラーの監査役会は17日、2010年12月末で任期切れとなるディーター・ツェッチェ社長の契約を2013年12月末まで3年間、延長した。ツェッチェ社長は1998年12月に取締役に就任。2006年1月から現職に就いている。
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