独フォルクスワーゲン（VW）傘下の独高級車メーカー、アウディは2015年までに年20億ユーロを新車開発に投入する計画だ。同社のペーター・シュヴァルツェンバウアー取締役（販売担当）がこのほどベルリンで開催された業界紙『オートモビルボッヘ』主催の業界会議で明らかにした。今後さらにラインアップを拡充し、2015年の販売目標である150万台を達成するとともに、世界の高級車市場で首位を目指す意向を示した。同社は成長が著しい中国の高級車市場でトップシェアを確保している。
\同取締役は将来の高級車市場について、10～20年先には自動車が物質的なステイタスシンボルであるという従来の価値観が薄れ、より主観的で非物質的な価値が求められる、との見解を示した。
\例えば、今後は「時間」が重要度を増してくるとの調査結果もあり、ドライバーが時間を節約できるようなネットワーク環境の整備などが課題となると語った。また、販売でも、カーシェアリングなどの新しいビジネスモデルを模索する必要があるとしている。
\また、世界高級車市場の規模については、2010年の約500万台から2030年には1,100万台の方向に拡大するとの予想を示し、製品とサービスはより一層複雑になるとの見解を示した。
\ \■ 2010年通期販売は108万台の見通し
\ \アウディの2010年1～9月の累計販売は約82万9,000台となり、前年同期を17.6％上回った。シュヴァルツェンバウアー取締役は通期販売で約108万台となり過去最高を記録するとの見通しを示した。2009年の通期販売は約95万台だった。
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