欧州委員会がこのほど、欧州連合（EU）市場で販売されているすべての自動車の燃費や二酸化炭素（CO2）排出量などの情報を網羅したオンラインデータベース「クリーン自動車ポータル」の運用を開始した。環境技術に関連した詳細情報やデータを開示してユーザーの車種選択を手助けし、とりわけ公的部門による環境対応車の調達を促すのが狙い。車種ごとに環境面の基礎データを提供するほか、EUレベルおよび各加盟国で導入されている環境対応車に関する規制や公共調達のルールなどを公開している。
\クリーン自動車ポータル（http://www.cleanvehicle.eu）は、EUが昨年4月に採択した公的部門による環境対応車の導入促進を目的とする「クリーン自動車指令」に基づいて開設された。域内で販売されているすべての乗用車、商用車、バスについて、燃費、CO2排出量、生涯走行可能距離などのデータが蓄積されており、ユーザーは検索機能を使って収集したデータを基に、車種ごとに投資コストを比較することができる。さらに各国が実施している環境対応車の販売奨励策や、公的機関や公共交通機関などによる共同調達を支援するためのさまざまな情報が提供されている。
\欧州委のカラス副委員長（運輸担当）は声明で「車種選択にあたっては購入価格だけでなく、全体的なライフサイクルコストを考慮する必要がある。クリーン自動車指令と新たに開設した専用ポータルを通じ、環境負荷が少なくエネルギー効率の高い自動車の普及が進むと期待している」と述べた。
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