アイルランドの特殊医薬品大手エンドー・インターナショナルは16日、米同業のサリックス・ファーマシューティカルズに対する買収提案を撤回すると発表した。同社はカナダのバリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルに対抗してサリックス買収に乗り出したが、バリアントが買収額を引き上げ、サリックスの同意を取り付けたことから買収を断念した。
バリアントとサリックスは2月に約100億ドルでの買収で合意したが、エンドーは3月11日にバリアントを上回る条件での買収を提案。サリックスは同提案を検討する意向を示していた。
これに対してバリアントは16日、買収価格を１株当たり158ドルから173ドルに引き上げたと発表。同価格はエンドーの175ドルをわずかに下回るが、エンドーの買収提案は現金と株式交換を組み合わせた方式であることから、サリックスは全額現金となっているバリアントの新提案の受け入れを表明。これを受けてエンドーは買収提案を取り下げた。
