欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/23

西欧

ホルシムとラファージュ、合併条件変更で合意

この記事の要約

セメント大手のホルシム(スイス)は20日、仏同業ラファージュとの合併条件の見直しで合意したと発表した。両社はもととも対等合併で合意していたが、その後、両社の企業価値に開きが出たため、ホルシムが16日に合併条件の変更を要求 […]

セメント大手のホルシム(スイス)は20日、仏同業ラファージュとの合併条件の見直しで合意したと発表した。両社はもととも対等合併で合意していたが、その後、両社の企業価値に開きが出たため、ホルシムが16日に合併条件の変更を要求。これを受けて進めてきた協議で合意が成立した。これによって合併がとん挫する恐れはなくなった。合併手続きは7月に終了する見通しで、世界最大のセメント会社が発足することになる。

両社は昨年4月に合併合意した。合併は株式交換方式で実施し、交換比率は1対1とすることになっていた。

ホルシムが同合併条件に異議を唱えたのは、合併合意後の両社の業績が好対照で、スイスフラン高・ユーロ安もあって同社の時価総額が高まったのに対して、ラファージュの企業価値は低下したと判断したため。同社はラファージュに株式交換比率の変更と、合併で誕生する新会社の最高経営責任者(CEO)のポストをホルシムが確保することを要求していた。

今回の合意では◇株式交換比率をホリシム株9株につきラファージュ株10株とする◇新会社のCEOに就任予定だったラファージュのブルーノ・ラフォンCEOは、ホルシムのヴォルフガング・ライツレ会長とともに新会社の共同会長となる◇新会社のCEOはラファージュ側が新たに提案する――ことを取り決めた。